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むし歯治療
「ミニマルインターベンション」という考え方に基づき、できるだけ小さい範囲だけを削って詰め物をします。ごく初期のむし歯でしたら、患者さまがメンテナンスに通ってくださることを前提に、削らずフッ素を塗って経過を見る場合もあります。
1度削った歯は繰り返し治療が必要になるケースが多いため、歯を長持ちさせるには初めての治療をできるだけ先延ばしし、次の治療までの間隔を長くすることが欠かせません。そのため、どなたの治療にも2.5倍~3.5倍に拡大できる拡大鏡を使用しています。また、歯の深く位置で病巣が広がっている場合、少しでも削る量が少なくて済む角度から治療するといった工夫をしています。
むし歯菌による感染が歯の中を通る神経に到達してしまったら、神経の管を清潔にする根管治療が必要です。神経の管は狭く曲がっているため、肉眼では病巣を取り残してしまうリスクがあります。そこで、当院ではマイクロスコープを活用して3倍~18倍に拡大し、精密に処置しています。
歯周病治療
重度の歯周病治療は、歯茎に隠れた深い箇所から歯石を取るのに痛みや外科的な処置を伴うことになりがちです。しかし当院では、こうした治療でも患者さまの負担を抑えて処置範囲を小さくする「低侵襲」を心がけています。
歯周病の治療とは、まず歯のうち歯茎よりも上の部分から歯石を取り除きます。次は、歯茎に隠れた部分の歯石除去と研磨です。それから精密検査をして、歯周ポケットが深ければ外科処置を検討します。歯を支える組織が傷んで減っているので、歯茎を切開して感染組織を除去し、骨の再生を促す処置をするのです。
こうした外科処置や再生療法を行う場合、当院ではあえて歯周ポケットの底までの歯石除去を行いません。腫れが引いた後に歯茎が収縮してしまうからです。また、切開する場合も歯茎を大きく切ってめくるのではなく、できるだけ小さい範囲から器具を入れて処置をする方式を採用しました。
再生療法は特殊なお薬を塗布する方法です。外科治療後すぐに歯に負担をかけてしまうと、良い結果が期待できなくなるので、揺れ動かないよう一時的に固定することがあります。
予防・メンテナンス
むし歯や歯周病の予防には、ご自分での歯磨きのほか、定期的に通院してメンテナンスを受けることが大切です。メンテナンスを行うのは主に歯科衛生士で、あえて担当者を固定しないようにしています。異なる目で見ることで、リスクを見逃さないようにするためです。
※担当者を指名いただくことも可能です。ご希望の方は気兼ねなくお申し付けください。
またメンテナンスの方法や治療への移行は、歯科医師の「あるべき論」ではなく患者さまのお気持ちを尊重し、オーダーメイドでスタイルを作っていきます。やれる限りの予防処置や治療をやり尽くすことが、患者さまのご納得につながるとは限りません。歯茎より上だけの歯石取りと精密検査を繰り返しつつ、必要があればより踏み込んだ処置をご提案し、患者さまのお気持ちが整ったら治療に移ります。
まだ気持ちの準備ができていない段階でも、メンテナンスを受けていれば病状の進行を遅らせることは可能です。患者さまとの信頼関係を大切に、無理なくメンテナンスを続けていただき、スムーズに治療を提供したいと思います。
審美治療
歯を削って被せ物を入れる際、白く自然に見える素材を選ぶことができます。保険診療と自由診療は、噛む機能についてはそれほど差はありません。違いは、使い心地や美しさ、長持ちするかどうかやむし歯リスクの低減などがあります。
当院は被せ物治療において美しい仕上がりを追求するため、型取りにかける手間を惜しみません。被せ物との境目が見える状態だと、見た目が悪いことに加え、汚れがつきやすくなってしまいます。そこで、境目が歯茎で隠れるように被せるのです。その際に歯の根の深い位置までクリアに型取りするため、歯に糸を巻いて歯茎を押さえる「歯肉圧排」を行います。圧排後、歯肉を整えた形を再現するために、かぶせ物のもとを入れた状態で再度型取りをします。患者さまにも頑張ってお口を開けていていただければなりませんが、美しさと予防のためご協力ください。また、歯並び全体の型取りも行うことで、噛み合わせの調整を済ませた上で被せ物を入れるようにしています。
ほかに、天然歯の色味が気になる方のため、ホームホワイトニングをご用意しています。
インプラント
インプラントは手術を伴う治療であり、不安に思われる患者さまも多いでしょう。当院では、可能な限りシンプルな手術方法を選択し、リスクを抑え、腫れや痛み、治療期間のご負担を減らせるように努めています。治療期間は前もってお伝えします。
顎の骨が足りない方に外科的な骨造成が必要な場合がありますが、そうした追加処置をむやみにご提案することはありません。追加処置が多く複雑な手術ほど、治療期間が延びるなど当初の計画通りにいかないケースが起こりえるからです。当院では、できるだけ骨造成を避けたインプラント治療を行っております。
インプラント治療だからといって、大きな傷や腫れを伴うのが当たり前ではありません。患者さまの心身のご負担を抑えることを念頭に、インプラントの材料や術式を検討し、骨造成をしなくて済むような治療を追求します。
小児歯科
お子さまのむし歯治療では、麻酔注射がネックとなることがよくあります。むし歯が小さければ麻酔なしで治療できますので、定期健診を受け、早期発見・早期治療しましょう。当院では、なるべく麻酔を使わずに治療する方針です。
ただし、むし歯が大きい場合は、やはり麻酔をして治療します。状態によって、もし可能な場合は炭酸ガスレーザーでしみるのを抑えながら治療することもあります。
また、現在妊娠中の方に知ってほしいのが「マイナス1歳からの口腔ケア」という考え方です。赤ちゃんのお口にはむし歯菌や歯周病菌が存在しませんが、身近な方から感染してしまいます。そのリスクを減らせるよう、親御さまが口腔ケアに取り組み、お口の中の細菌を減らしましょう。甘味制限やキシリトールの摂取、フッ素塗布など、むし歯予防を促進するアドバイスやご提案を行っています。
お子さまは1歳半ごろに臼歯が生えてくるとむし歯になりやすくなるため、気をつけて磨いてあげてください。このように、生まれてくるお子さまのためになる歯科知識などもお伝えしています。
小児矯正
お子さまの成長に沿って筋機能と顎の発育をコントロールし、健康的な噛み合わせに導くことが、小児矯正の目的です。歯並びや噛み合わせが乱れる原因の一つに、お口周辺の悪いクセがあります。そうしたクセを改善して顎の発達を促すため、プレオルソという治療を行います。
プレオルソというのは、取り外しができるマウスピース型の装置です。たとえば下顎前突(受け口)のお子さまは舌が低い位置にあるため、プレオルソをお口にはめて舌を正しい位置に戻します。顎の状態や予想されるリスクに合わせ、いくつかのタイプとサイズがあります。
当院で小児矯正を始めたお子さまのうち6割ほどはプレオルソだけで治療が終了しますが、ワイヤー矯正が必要になるケースもあることをご理解ください。本格的な矯正が必要な場合は、矯正に特化した歯科医師へ紹介しています。
お子さまの老後までも見据え、お手入れのしやすい口腔環境を目指します。